リバースモーゲージとは簡単にご説明すると、自宅を担保に生活資金を借り入れし、そのままご自宅に住み続けながら借入人が死亡した時に担保としていた不動産で借入していたものを返済するというものです。
金融機関や社会福祉協議会で取り扱っていますが、どこのリバースモーゲージを利用するかによって借入金の使途や貸付限度額などが変わってきます。また対象物件なども異なります。
金融機関が取り扱うリバースモーゲージでは、金融機関が貸入人が生存中に毎月利息分のみ支払い、元金は貸入人の死亡後に相続人が自宅を売却する事などにより一括で返済します。
社会福祉協議会が取り扱うリバースモーゲージでは、貸入人の死亡などの理由の理由で契約が終了した時に、相続人が貸入元金および利息の返済をする事が必要になります。
老後の生活は年金収入で日々の生活費をやりくりする方が多いと思いますが、そんな中、定年退職後に住宅ローンの支払いが残っている場合、住宅ローンの返済が困難になるという不安がでてきます。
リバースモーゲージのメリット
★毎月の支払いは利息のみなので、老後生活中の支出を減らす事ができる
★元金の返済は、貸入人が死亡した際に現金一括または、自宅の売却のいずれかを選べる。
★住宅や土地を担保にして、自宅に住み続けながら老後資金の借入ができる。
★退職金や預貯金などのまとまった資金を残しておく事で居住環境を確保しながら老後資金の減少を遅らせる事ができる。
リバースモーゲージのデメリット
★長生きすればするほど最初に設定した融資限度額まで資金を使ってしまう。
★生存中に土地・建物の価格が下落してしまったら融資限度額の見直しがされるリスクがある。
★変動金利のみのため金利変動リスクがある
リバースモーゲージを取り扱う期間によっては資金用途が限定される事もありますので注意しましょう。
主な資金用途には以下のようなものがあげられます。
・老後の生活資金や医療。介護費用
・老人ホームの入居一時金
・自宅のリフォーム費用
・住宅ローンの残債の支払い
・趣味やレジャーへの活用
・子供への生前贈与
地方自治体の社会福祉協議会が提供しているリバースモーゲージは、自立支援を目的としているため老後の生活資金のみにしか利用できません。
一方、住宅金融支援機構が提供しているリバースモーゲージでは住まいに関わる5つの用途のみで、生活資金としては利用できません。(本人が居住する住宅の建設、購入、リフォーム、高齢者向け住宅への入居一時金や、住宅ローンの乗り換え、子世帯などの住宅資金)
老後の生活資金に不安がある方は、早いタイミングから住宅ローンをリバースモーゲージ型住宅ローンに借り換えることによって家計の見直しをするなど、幅広く検討する事もできるでしょう